私の所属するICUでは、新型コロナウイルス感染症患者で特に重症な患者さんを看護しました。
人工呼吸器やECMOなど医療機器を接続された患者さんが多く、たくさんの医療者の手を必要としています。
私たちは医師や看護師だけでなく、リハビリテーションを担う理学療法士や医療機器に精通した臨床工学技士など
医療チームで患者さんの病気と闘っています。
『新型コロナウイルスって何?』 3月下旬に突如、実体の掴めない見えない敵との戦いが始まりました。
患者の多くは、人工呼吸器を装着しているのに胸部が大きく上がったり下がったり苦しそうな呼吸。
風船のように緊満し、膨れ上がった腹部。
『患者さんにいったい何が起きているの?』 私達は、手探り状態ながら、とにかく目の前の命を救おうと誰もが必死でした。
目に見えない敵との戦いと、もし自分が感染してしまったら・・という恐怖の中で防護服の中は流れ出る汗で蒸れ、
マスクにより酸素が取り込めず思考能力が低下していきました。
ケアをするために部屋の中に入ったはずなのに、何をしていいか分からなくなるのです。
そんな状況の中で助けになったのは、共に戦う仲間の存在でした。
「もう部屋から出て休んで!!」「次変わるよ、大丈夫?水分補給してね!」ICUのなかで声が飛び交います。
患者の命を救うという目標を一つに励ましの声を掛け合い、
お互いを思い助け合うことで、この非常時を無事に乗り切ることができたのです。
誰もが予期していなかった中、困難を共に乗り越えた仲間は、
これからどんな困難にも立ち向かえると確信しています。
コメント
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bokutohnikki
が
しました